2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5/31

昨晩母から届いたメールに、珍しく画像が添付されていた。おととい観に行った展覧会で撮った写真らしい。暗い部屋の中、縦長でちょうど畳程の大きさのパネルが隊列を組んで奥まで立ち並び、それら一つ一つに滝が流れる映像だか画像だかが映し出されている。…

5/29

知り合いの中学1年生の勉強を見ている最中、使っているノートの表紙の、油性ペンで書かれた記号じみたものが気になって、何かと問えば「ルーン文字」だという。いちいち指さしながら意味を教えてくれた。心底末恐ろしい。最近は年下にしてやられてばかりであ…

5/27②

昨日読んだの 松浦宮物語 方丈記 浜松中納言物語(ちょっとだけ) 桜の森の満開の下 方丈記だけ初めて読んだ。短いとは聞いていたが本当に短くてびっくりした。これほどに無常・寂静を強調するひとも、やはり文を書いて、残さずにはおられないのかしらん、と…

5/27

ああ、ああ、恥!他者理解にたけている気になって、優越に浸るいとけなさ! 思わず風呂場で顔を覆ってステップ、洗顔料どれだけ使っても煮詰まり切ってる、ペーパークロマトグラフィーの要領、白い紙きれ頭に突っ込んだら、きっとはじめは功名心とかねたみ嫉…

5/26

こうなりたいな、こうできたらな、と日々の生活の中で思う。何か新しいものに触れた後には大抵そう思う。そうするために新しいことを始める場合もある。今やっていることをもっと頑張ろうと思うこともある。何も始めないで、今やっていることが一番自分にふ…

5/22

ときんときんに削った鉛筆で遥かブータンをぐるぐる囲む そのくらいもの静かでくだらないしあわせの祈り方があること 古びた地図帳両手で抱えて いつかあなたに教えに行けたら あなたが立ってる窓辺に続く道 すみれ たんぽぽ からすのえんどう わざわざ摘ん…

5/20

この一週間は夜遅い日が続いて、書き付ける気も起こさなかったが、できるだけ細かく思い出しながら特記すべきことを記録する。 5/12(日) 昼頃起きて附属図書館に行く。演習での発表準備を進めようと試みたがまるでだめ。夜は部活終わりの妹と大学近くでカ…

5/12

昨日は昼から外出して、後輩にあげるためのプレゼントを選んでいたら夜だった。一日中、みっともないほどそわそわしっぱなしで、ことあるごとにLINEの通知を確認して、さながら分娩室から聞こえる初孫の産声を心待ちにするアレだった。私はとても嬉しい。 奇…

5/9

ひさびさに会ったやつらと中華料理屋で飯を食う。鳥の甘辛煮定食。あそこで料理名に辛、とつくやつは例え甘、が入っていてもわりと辛いんだった、と頼んでから思い出す。 無心で鼻先に浮かんだ悪口雑言をそのまま放てばいいから至極気楽で、でもそれじゃやっ…

5/8

携帯電話の液晶の端の方、割れて最早どうにもならないと思っていたが、割れていたのは防御用の強化フィルムで、本体の液晶はきれいそのものだと気づいて感動した、というのは、何となく好奇心で強化フィルムをはがしてしまったから気づいたわけだが、果たし…

5/6

職員室で、私は手にしたCD-ROMの欠損部分をぼんやりと眺めている。教室から後を追ってきたTは背後から怒髪天を衝く形相でこちらをにらんでいるのがわかるし、目の前に立っている担当教員Wは私とTを交互に見て、鼻で小さくため息をついている。私が生徒だった…

5/5②

4時ごろに一度目が覚めて、おなかが空いていたからチョコレートをひとかけ食べてもう一度目を閉じたが、血糖値が急上昇したのか完全に目が覚めてしまった。カーテンから入る光がもう完全に気持ちのいい朝のそれだったことも大きい。ついこの間まで4時という…

5/5

油断してるとすぐに飲まれる。自分の好きなものを体系だった言葉で説明したり、思い出せたりつなぎあったりできる人を、ねたんで心で突き放す。「これが近頃流行りの……ほう、」とか「そりゃまあ貴方、賢くていらっしゃる」とか呟いて強がり、見苦しくってい…

5/4

誰にも会わない日にだけつける、やたらとあかい口紅を持っている。 今朝は目覚ましなしで7時半に起きられた。布団の横には本麒麟の空き缶、昨晩飲んでそのままにしたやつ。内田百閒のタンタルスを読むとてきめんに麦酒を飲みたくなって、いけない。一人で一…

5/3②

いじわるな気持ちになればなるほど まじめにチャーミング はかどるね 今の私には意味のないことば うたのことばがちょうどいい すくいだね 詩集でも携えて バーガンディーのローファーはいて 曇った空を見に行こう 昨日から足のうらが痛い 髪の毛が外にはね…

5/3

この2年落としたことも忘れたこともなかった鍵が壊れてしまった。夜中の十時に鍵を壊しても携帯電話でコールセンターに連絡して30分で部屋に入れる現代は、やはりいい世の中で、近頃厭世的なムードに陥っていた自分が省みられて恥ずかしい。文明の利器バンザ…

5/3

新たな元号が始まったその日は7時過ぎに目を覚ました。UFOじみた形の酸っぱいパンにはちみつを塗り、モソモソと食べる。目覚ましは既に何度も鳴っているのに、妹はまだ起きる気配もない。「まだ起こさなくていいよ」母は言う。「あと30分くらいは、寝ててい…