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直近の仕事は自分で自分が気の毒になるほどの散々さで、大人というのはもう本当に勝手だ。自己憐憫と保身の繭で、目の前がどんどん白くもわもわに、視界不良になっていたのだが、目下困らされている会ったこともない、顔も知らない人たちが、自分への悪口を陰で囁きあっていた記録を覗き見てしまい、なんだかかえってせいせいした。そら一瞬はズドンと凹み、コピー機の陰でうずくまったけど。私は私の責任範囲において、できることをできるだけやればいいのだと割り切れた。

不当な目にあっている、と感じる時、私はとにかく冷静にわめき続ける。感情的にならないよう控えめなボリュームを心掛けつつ、「かわいそうじゃなーい?」と言い続ける。はしたないことだと思うけれども、人に優しくしてもらう絶好のチャンスに少しはしゃいでしまうんである。今度もやっぱり周囲の同僚たちにうだうだと愚痴をこぼしていた。そりゃひどいやねーと相槌を打ちながら、ちょっといいお菓子をくれたり、子ども連れてきて遊ばせてくれたり、花見の予定を作ってくれたりと、十分すぎるほど十分ないたわりを受け、わたしは心底満足し、顔をてらてらさせている。

実際にはまだ何っっっっにも解決しておらず、実は明日が正念場。本当に? 自分の心に適わないことをなるべく言ったりやったりしない。まずはそれだけ意識する。