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七時半に起きたが布団を出られずそのまま朝ドラを見る。見始めたのが一昨日なので話がつかめていないのだが、杉咲花の鋭い眼光としゃきしゃきした関西弁にやられている。あさイチを見てたらいつの間にか寝ていて、国会中継がいい子守唄だった。結局昼頃に家を出る。

紙袋二袋に服を詰め込んで、市の回収施設に持って行く。燃えるゴミに出すのがしのびないからそうしたけど、燃えるゴミに出すよりはよさそうだというだけで、古着回収に出すことが一番いいのかどうかはわからない。どっかに輸出するらしいと聞いているが、あれらが具体的にどういう末路を遂げるのかは知らない。深く考えずに罪悪感だけを回避して、自分は結構こういう所があるなと思う。

身軽になった足でそのまま喫茶店に向かい、ハムトーストと珈琲を頼む。二時ごろに着いたが客が多い。50くらいの女の人とマスターが話している所に若い男がやってきて、「スマホのカバーかわいいっすね」とか言ってするっと会話に入っていくのに猛烈に嫉妬を覚えるが、顔には出さずに本を読む。今日はマスターと喋れなかった。おかげで二章まで読み進めた『うしろめたさの人類学』が面白くて、読み終わったら妹に貸したい。「●●学」と冠する一般書は少し警戒してしまうけど、本書は自己啓発書的な側面と文化人類学の概説書としての側面がバランスよく共存している気がする。最後まで読んでから言った方がいいかもしれない。筆者のエチオピア滞在時の日記が採録されていて、初めてフィールドに入っていく学生の高揚や戸惑いがよく伝わってきて、面白い。今のところ毎晩めちゃくちゃ真面目に言語の勉強をしていて偉い。

学校でサクッと休学届を提出した後、図書館に寄ろうかとも思ったが、今時期はレポートに追われる学生で混んでいて、考えただけでうんざりしたのでやめた。外で長時間本を読むにはまだ寒いから、早く春になればいいと思う。座れる外階段を見付け、そこから引越しの見積もりをしてもらおうと引越し業者に電話をかける。見積りって家に来てもらわなきゃできないんだね、と次に電話した母に言ったら「そんなことも知らないの!?これだからアンタは、自分一人で何でもできるみたいなこと言うくせにウダウダウダウダ」と鬼の首でもとったみたいに得意げなので、つい「要らんこと言わんでええんやわ」と不機嫌な口答えをしたら、何か少ししょげていた。いい加減に怒られるのも仕事かもしれない。

家に帰ってご飯を済まして、友人とzoomでつながりながら家の片づけをする。終始わりと真面目な話をしていた気がする。私にしてみればものすごく外向的で交友関係も広いその人が、自分の外向性にあまり自信をもっていないので少し驚いた。春からの新天地でも早々に友達100人つくって愉快に暮らすんだろうと思っていたから。一昨年、就活が始まるぐらいの時期に久々にLINEが来て、その時はこれほどコンスタントに連絡をとりあえるようになるとは思っていなかった。功労者は完全にそいつの根気強さで、私は感謝してもしきれない。「メチャクチャ」と「それこそ」が口癖で、ちょっとうつってきつつある。

多少は片付いたが中途半端に本が多い。来週には見積りをしてもらいたい。