10/10

昨日昼から友達が家に来て、夜まで延々模様替えを手伝ってくれた。というか、家具の配置も何もかもその人に任せきりで、私は半分過ぎたくらいからかなり飽きてしまい、22時ごろには友達が床を拭いている後ろで頭の上に石を積んでバランスとったりしていた。友達は私に殴りかかることもなく、計画通りに家具を移動し、ごちゃごちゃの机を片付け、カーペットの向きまで変えて、満足そうな顔でぴかぴかの我が家を後にした。奇特な人だなと思う。部屋のあちこちからちっちゃいガラクタ(どんぐり駒、首からかけられるコンパス、スノードーム、昔作ったプラバン、紙粘土の亀石など)がわんさか出てきてかなり困っていた。私も困っている。大人びたおしゃれな部屋にしたくても、どうしてもそういう細々したおもちゃを買い続けてしまうし、捨てられない。何だったかは忘れたが、「これは絶対捨てた方がいい」と言われ、確かに捨てても良さそうなものだったが、「でも私の部屋だし」とつい口にしてしまい、部屋の中にこれまでにない緊張が走った。床まで拭かせておいて、だ!

ホーディング傾向は確実にあり、いまは時々人が訪れてくれるのでかろうじて人の家の体を保っているが、一人きりになったらどんどんゴミ屋敷化していくだろう。なんとなく、自分の体内からはあらゆる執着が抜け切ったような気がしていたが、物を媒介に目の前にいない人の記憶をずっと持っていようとする。写真だとあんまり意味がないと思ってしまうのだ。高校時代に友達が寿司屋のガチャポンで入手したゴム製のおもちゃとか。ベッドを捨てるのにも時間がかかったが、それはただ面倒だったからで、机とかテレビとか、今すぐ手放しても構わない。友達にもらったり旅行先で拾ったような、小さなものほど捨てがたい。