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8時半ごろに起きる。パンと牛乳で朝飯を済ませて1限に出る。グループディスカッションが予告されていたためか、出席者が普段より10人くらい少なかった。私のグループは、盛り上がりはしなかったけれども、リモートのわりにまあまあ上手く話し合えた。喋りながら、カメラオフだと話しやすいなと考えていた。自分の外見とか見え方について非常に卑屈なところがある。これでも随分気にしなくなった方で、数年前まで友人の隣を歩くのも少し申し訳ないような気がしていた。しかしとにかく、自分が見られていないと思うと気持ちが随分楽で、普段より饒舌だった。

4限の授業の予習をしながら昼ご飯を食べる。葱油でそうめんを炒めて、酢と塩コショウで味を付けた。案外美味しくて驚いた。きちんと黒酢と中華麺を用意して焼そばにしたら、どれだけ美味しいだろうと思った。葱焼きそばはウー・ウェンさんのレシピだ。そうめんでも十分美味しかったけど、麺同士がくっついて食べにくいのと、フライパンに焦げ付いてあとから面倒くさい。それにしても酢の使いどころが分からなくて、全然なくならないので困る。

3限には一応出たが、本当に「一応」という感じで、オンライン授業で初めて居眠りしてしまった。授業が終わってからも暫く呆けていた。

夕飯を適当に済ませて、映画を見に行く。しそジュースを買いこんで、前から二列目真ん中あたりに座った。見たのは岩井澤健治の「音楽」という映画で、やたらめっぽうよかった。三十回くらい爆笑をこらえて、一回泣いた。帰り道、八時過ぎのうす暗いアーケードには人通りが少なくて、豪華な七夕飾りが寂しそうにしていた。写真を撮って帰った。

Spotifyのアカウントを随分前からフォローされていて、それ自体は承知していたけれど、聞いている音楽がリアルタイムでバレてしまうシステムについて知ったのはつい最近の事である。気づいた直後に文句を言って、この前二回目の文句を言ったら「じゃあそっちもフォローしたらおあいこじゃん」と言われて、売り言葉に買い言葉で、それならばとフォローしかえした。これが本当にいけなかった。PCでSpotifyを開くたび、相手が数時間前にフジファブリックを聴いていたこととか、今まさにマカロニえんぴつを聴いていることとかが、逐一表示されるのである。何というか、部屋の中でも覗いているような申し訳なさというか、いたたまれなさがある。この前会ってしゃべった時に、「twitterとかzenlyよりよほど個人情報だよな」という話をしたけれど、後から考えてみると、向こうは私より一年長く私の音楽履歴を目撃して来たのであって、その間一度もそんな話はしてこなかったのである。いったい何を考えているのか分からない。単に興味がないだけかもしれない。そう考えるとかなり癪で、少し寂しい。

 今日から七月である。泣きそうだ。どうにかこうにか頑張りたい。