帰省中。10時過ぎまで寝ていて、台所から母と妹が「このくらいでいいか」「いいんじゃないか」と相談する声が聞こえる。味にうるさい祖母のテストに備えてお雑煮の出汁の味を相談しているらしい。そのまま30分くらい寝て、11時過ぎにようやく体を起こした。祖母も自分の部屋から出てき、四人でお屠蘇を飲む。母が盃にお屠蘇を注いで私に渡すと、すかさず祖母が「ゆうちゃんが盃もっとかんと」と注意する。ぽかんと天気のいい元旦。
13時過ぎに妹と散歩に出かける。通りには本当に人が少なくて、白い陽光がもっと白くて純粋に見える。とりあえず近所のお宮に初詣に行ったらここは例年の通り繁盛していて、車もどんどん入ってくる。駐車場まで伸びるお賽銭の列に並んでいたら、ご老人の運転する車が場内に入ってきた。後ろに並んだ男の人が、近づいてくる車を横目に「上級国民みたいな格好しよるな」と言い、「いつ突っ込んでくるかわからんから離れな」と語気荒く同行者に注意するので、かなり嫌な気がしたし、地元の男の人らしいとも思った。おみくじを引いたら私は吉で妹が中吉、景品の当たる宝みくじは普通賞で、プラスチック製の竹とんぼという語義矛盾の代物を得た。神社の裏手の公園で早速試す。妹は「地面に落ちたら犬のウンチがつくんじゃないの」と心配してくるが、無視した。飛ぶには飛んだが、同じ公園で凧揚げをしていたおじさんのように景気良く行かなかった。その後妹が鉄棒をやりたいと言い始めて、前回りができるまで10分ほど待った。
その後妹の希望で公園を二つはしごしたので、新年の公園初めとしてはまずまずのスタートダッシュではなかろうか。ある程度家から離れて、そのまま戻るのも味気ないのでイオンに行こうということになり、とはいえ歩くには少しくたびれてしまったからバスを待った。歩けば35分の道を、バスに28分乗っていた。住宅街の狭い道を抜けて行ったことのない高台をぐんぐん登り、町のシンボルであるところの真っ赤な橋がよく見えた。妹は再来週のコンサートに向けて百均でうちわ製作グッズを買い込み、私は謎の催事場ででかい布を衝動買いした。再びバスに乗って帰る。