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全快して随分経つ。大いにサボってしまったので肩をすぼめて勉強に戻らねばならない。今日はバイトしてたら終わった。バイト先の小学生から「おばけ」とよばれて久しい。前に鬼ごっこをしたとき、走って追いかけるのがだるくてキョンシーの形態模写をしたら、案外ウケてしまったのが事の発端である。一時は正当防衛を装った迫害を受けていたこともあったが、今はかなりよい友好関係を築けてきていると思う。私にとってあいつらは、かわいいとかかわいくないとかじゃなく、友人として全員大切にしたいやつらで、だからことさらにかわいがることをしてこなかった。でも今日突然別にいいじゃんって、ここにある愛を示して何がわるいという気分になったから、撫でたい頭をおりゃおりゃ撫でまわしてやった。それはもう見境なく。案の定嫌がられたけど、思っていたほどではなくて、初めからこうしてればよかったんだなと思った。5歳に乞われて公園をおんぶで歩き回っていたら突然「おばけ好きよ」と耳打ちされて、上手だなこいつは、とかわかってんなー、とか思う前に、かわいいやつ!と思えたので、よかった。あいつらも一人ずつの人間で、あいつらのことが好きだというのを「子ども好き」という言葉でまとめたくないと思う。子ども好きだからあいつらを好きなわけじゃない。口がわるくて底抜けに元気でちょっと怖がりでやることなすことメチャクチャなあいつらが好きだ、私は。