4/20

昨日は夜中の3時まで、高校の同期がESを書いたり卒論の中間発表の準備をするのを、ベッドで横になりながらスマホ越しにじっと見ていた。次に起きたのは6時だったけれど、起き上がれたのは結局10時を過ぎた頃だった。寝る前に変なラインを人に送って、気になって上手く寝付けなかったため。昼前くらいに返事が来た。やはり送らなければよかったと少しばかり後悔する。

バイト先が暫く社員だけで業務を行うことになったということで、先月分のお給金を取りに行った。昼前の叡山電車は前にもまして乗客が少ない。皆マスクをして、少し俯いて、スマホを眺めるともなく眺めている。元田中で乗り込んだ老婦人が、座席につくときに「よいしょ」と声を発したのが、奇妙なくらい車内中に響き渡った。

社員の方々は相変わらず実直に、淡々と働いておられた。いかにも昼前に起きて来た、と言わんばかりの時間に来たこと、また少し後悔。大量のコピー用紙をあしらいながら、「また落ち着いたら飲みましょうね」と言われた言葉が嬉しくて、だのに上手い返答が見当たらなくて、ねえ、へへ、と曖昧に笑って返した。

バイト先を後にして、信号待ちをしながら、朝からのいろいろな後悔であるとか、自分のはしたなさだとかを思い、どうしようもなくクシャクシャしたので、矢も楯もたまらなくなって、先輩に電話した。歩いて向かっている間、色々な店がシャッターを下ろして、道行く人皆マスクをしてて、一瞬行こうと思ったお菓子屋もそういえば閉まってるよなと気付いて、どんどんいけなくなっていく。あーあと思ってコンビニで曲がって、あーあと思って階段上って、緊張しながらピンポンを押して、扉の向こうにのぞいた顔を見て、何だか本当にほっとした。コタツに入って紅茶を淹れてもらって、お菓子を食べて落書きして、たくさん喋ったくせに喋るべきことの半分も、四分の一も話せなくて、でも今日があるからあと一ヶ月は生きられる。またすぐに寂しくなるに違いないけれど、今日ばかりはそういう確信を、つぶれないようにやらかく握って、このまま寝る。

図書館のサービスが今週いっぱいで中止して、五月まで再開しないという。困ったことになったと思う。何から手をつけていいか分からなくて、引っかかるべき情報とそうでないものの区別をつけるのに、つまり、ゆるゆると続く意識の流れをつまみあげて緊張させるのに、ちょっと元気が必要で、ただもう図書館の窓から見えるヤマボウシの白さばかりが恋しい。仕方がないのでご飯を作った。麻婆豆腐と炒飯と、凍らせたトマトを夕飯に食べて、明日のために豆花を冷やして、付け合わせ(?)の粒あんも、前より結構上手に炊いた。『細雪』の上巻は半分まで読んだ。どうにかなる気がしてきている。例の通り根拠はない。我ながら困ったものだと思う。