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本を読むのに要らぬ気負いをすることが減ってきた、というか、以前の感覚を取り戻しつつあることは喜ばしい。しかし読んでいるときの感情の起伏が段々平坦になってきた気がする。薄いカルピスみたいにしゃばしゃば。

どこか、こなせばいい、と思っている節があるのではないか。目を通しておくことに意味がある、位に考えて居はしないか。だとすればとても恥ずかしいことだ。享受者としててんでなってない。反省したってどうにかなるものでもないから、やっぱり聞くもの目に入るものを、少しずつ選んでいく必要があると思っている。全部に対して同じレベルで感受性を開くってことは、少なくとも今の私にはちょっと、無理だと思う。

昨日はわりに早く布団に入ったが、今日から始まった集中講義に緊張していたためか、途中何度も目が覚めた。いやに喉が渇いたので、三時頃に下まで降りて自販機で水を買い、暗い部屋にもどってがぶがぶ飲んだ。少しあいたカーテンの隙間から、街灯の明かりがぎらぎら光っているのが見えて、胸がわくわくした。いざ出て見たら気のいい先生で、そんなに緊張することもなかったのだけれど。やっぱりちょっと、力量みたいなの、勝手に問われているような気になって、今もまだ落ち着かない。