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筑波大の1年生だという女の子に会う。向学心のあって、明るくて聡明なひとであった。私は無理に先輩風を吹かせようとして上滑りしてしまって、それなのによくうなずいて話を聞いてくれた。何やら私も頑張らねばならぬぞ、という気持ちになっている。

学校近くの喫茶店で窓近い席を陣取って、古物の保護の在り方だとか学術系サークルの運営だとか、数時間話し込んでいた。私は何もよく分からないので、カレーを貪り食いながらフンフン話を聞いていた。古いものどもを残したい、それらのために、学問にできることを探りたいという点では一同意見が一致していたように思う。

「いいぞ!」と私は思う。「立派な若人、もっとやれ!」

他人事ではないのである。黙って私は本を読む。